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胃がん検診を受ける方は胃X線バリウムもお勧め

命を尊重する聖路加予防医療センターの人間ドック

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聖路加国際病院附属クリニック・予防医療センター 増田 勝紀 センター長 -Vol. 02-

増田勝紀

胃のX線バリウム検査と内視鏡検査ではどのような差がありますか?

胃がん検診においては大きく2つの形があります。対策型健診といって国や自治体が主導しているような集団で行う健診は胃のX線バリウム検査で行っています。

対策型の胃がん検診はX線バリウム検査で行う検診のことをいう、とがん検診学会においては定義されているからです。従いまして、内視鏡検査は厳密にいうと胃がん検診には含まれていません。

胃X線バリウム検査が国のがん検診学会で定義されていることには理由があります。昭和30年頃からバリウムによる胃がん検診が全国で始まった結果、胃がんの死亡率が下がることが証明されたからです。

対策型健診に対して、自分で費用を払い、施設を選んで受ける検診のことを任意型健診といいます。任意型健診では内視鏡健診で胃の検査を希望される方が多いです。

現在は胃の内視鏡検査の方が小さい病気が見つかると言われており、実際、当センターでも多くの受診者の方がX線バリウム検査より内視鏡検査を希望されています。

このように内視鏡による検査が注目されているため、現在は精確な胃X線バリウム検査をする技術が少しおろそかにされているような雰囲気があります。

それを改善しようと、日本消化器がん検診学会では、今またバリウムによる胃がん検診を見直して、診療放射線技師のセミナーを開いていますし、医師も胃のX線撮影の精確な読影をしようという動きがあります。

そして、胃X線バリウム検査の確かな技術がある施設で胃X線バリウム検査を受診すれば、かなり小さな病変でも見つけることが可能です。ただし、それには精確なX線写真を撮る技術と読影する技術が必要です。

当センターでは、経験を積んだ放射線専門医が精度の高い胃X線バリウム検査を二重読影で行っていますので、当センターで受ける胃X線バリウム検査であれば、精度は確かです。

胃X線バリウムの検査を担当されている方について教えて頂けますか?

当センターでは、胃X線バリウム検査の撮影を担当しているのは診療放射線技師です。

診療放射線技師というのは診療放射線技師の学会でセミナーや試験を受けて合格している検査の専門家です。

当センターの二重読影の一次検査レポートも診療放射線技師が担当しています。そして、読影の最終的な判断を放射線専門医が責任をもって行っています。

どのような方に胃X線バリウムコースを受けてほしいとお考えでしょうか?

胃がんだけでなくて、胃潰瘍や十二指腸潰瘍になる方もおられますので、30代の方には受けて頂きたいです。

また、潰瘍やがんがなくても、慢性胃炎になっている方もおられます。胃X線バリウム検査をまず1度受けることによって、そのような異常が早期に発見でき、今後の対策を打つことができます。

慢性胃炎や胃潰瘍と胃がんには関連性があるのでしょうか?

ピロリ菌が関連した慢性胃炎が長年続くと、胃潰瘍や胃がんが発生するという統計が出ています。

ただ、このような慢性胃炎から胃がんになる方は1%以下ですので、それほど恐れずに定期的に健診を受けて頂き、経過的に診て対策をして頂ければと思います。

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