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胃の全体像が見られる胃のX線バリウム検査

胃X線バリウム検査で胃の状態を知ることが胃がん予防の第一歩

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聖路加国際病院附属クリニック・予防医療センター 佐藤 稔 技師 -Vol. 01-

佐藤 稔

佐藤 稔

予防医療センター 診療放射線技師。

1997年入職。胃がん検診専門技師。肺がんCT検診認定技師。医療情報技師。

胃バリウム検査は年間約1300例(2013年実績)

胃のX線バリウム検査と胃の内視鏡検査の違いについて教えて頂けますか?

バリウムX線検査も胃の内視鏡検査もどちらも食道、胃といった消化器の検査に用います。

バリウムX線の特徴は消化器の全体像を見ることができる点です。食道という飲み込む入口のところからはじまって、胃から十二指腸という出口までを機能的な動きも含めた検査ができます。

内視鏡は食道や胃の粘膜を直接見ていますので、その分表面の様子などの情報を正確に得られるというメリットがあります。

バリウムX線はバリウムという薬の流れと粘膜への付着を通して消化器全体を粘膜面の凹凸からみることができ、1枚の画像の見える観察範囲が広く、結果的に死角が少ないメリットがあります。また、複数の撮影画像から病変を観察できるため、見落としのリスクを減らすことができます。

バリウムX線検査で精確な画像を撮影するために大切なことを教えて頂けますか?

バリウムX線検査で、精確な画像を撮影するためには、受診者の方の協力が不可欠です。

バリウムX線検査では、発泡剤を飲んで頂き胃の中に炭酸ガスを発生させ胃を広げてから撮影するのですが、その際に胃から炭酸ガスが逃げるのを防ぐために、げっぷの我慢をして頂く必要があります。

また、膨らんだ胃にバリウムという液を流し、それを胃の中にきれいに広げるために何度も寝返りをして頂かなければいけません。このような受診者の方の協力を引き出すサポートを上手にできるよう心がけています。

さらに、バリウムⅩ線検査においては、放射線被ばくをできるだけ少なくするように気を付けることが大切です。Ⅹ線を照射している時間に配慮し、適切な画像枚数で、できるだけ精確な写真を撮影することで、被ばく量の低減を図っています。

最新の装置では線量制御も良く、自動制御機能も備わりますが、最後のⅩ線の線量のコントロールは担当する技師の能力で差が出るところです。そのため、当センターの診療放射線技師は全員が被ばく低減を意識して検査を行っています。

また、バリウムの検査となりますと、「バリウムを飲むのが苦手」と言われる方がおられます。そのため当センターではできる限り受診者の苦痛を軽減するために、私たち自身がバリウムを試飲してなるべく飲みやすいものを選んでいます。

バリウムのお薬自体も年々改良品が提供されているのですが、いくらきれいな画像が写るバリウムでも「砂を飲んでいるみたい」というものよりは、できるだけ飲みやすいもので画像がきれいに写るものを選んで使っています。

また、受診者の方が過去に受けられた検査画像データを見ながら検査していくことも大切です。そのため、病歴や過去に所見として指摘されているものがないかを確認してから検査を始めるようにしています。

さらに過去に所見が指摘されている場合はその変化がわかりやすいように工夫して撮影しています。

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